EMS事業本部
技術部
髙田 椋平
Ryohei Takata
2014年入社 高専専攻科卒
私たちの仕事 INTERVIEW 05
EMS事業本部
技術部
髙田 椋平
Ryohei Takata
2014年入社 高専専攻科卒
香川県出身の私は、「学校で学んだ電気系の知識を活かしながら、地元で活躍したい」と考えていました。街でカトーレックの倉庫やトラックを目にしていましたので、以前から親近感を抱いていました。改めて会社研究を進めるうちに、EMS事業の中で自分が勉強してきた分野で活躍できることが、分かりました。さらに、会社訪問や面接時の印象から、社員を大切にする社内の雰囲気や企業文化を感じとることができました。
私が主に取り組んでいるのは、基板の「アートワーク」です。これは、回路設計図を元に実際の基板上に部品を配置し、配線パターンを描く仕事。設計された回路が最大限の機能を発揮できるように、より効率的にパーツを配置していくこの仕事は、「アート」と呼ばれているように、あらかじめ正解があるわけではありません。部品同士が高周波や静電気、熱などのノイズの相互干渉を受けることなく、如何にコンパクトで機能的なパターンを創造できるかが腕の見せ所。パターンを描く私たちのセンスやスキルによって、基板のパフォ-マンスが大きく異なってくるのです。
アートワークの設計には、2D-CADでアイデアをディスプレイ上でカタチにしながら、検討を重ねていきます。一方、完成したパターンでひとつ一つ試作基板を組んで実験を繰り返したのでは、コストと時間がかかり過ぎますので、汲み上げたパターンのCADデジタルデータを解析。実際の基板を組む前に、仮想的な論理基板を組んで、さまざまな条件を設定した動作をさせることで、基板のパフォーマンスを計測したり、問題点の発見を図ったりするのです。つまりコンピュータ支援による工学技術(CAE:Computer Aided Engineering )によって、モノができる前に障害やトラブルの芽を摘みながら、開発期間とコストの圧縮、さらに機能性や精度の向上を実現しているのです。
さらに、基板に部品を実装する作業のやりやすさ(作りやすさ)の追求も大きな課題。幸い当社は、社内に製造部門がありますので、設計過程の各段階で現場の人たちに意見を求め、後工程の視点を盛り込んだ基板設計を心掛けています。
新人時代のある案件で、部品の選択を間違えて基板に実装できない、という問題が生じました。別部品とのとり違えによる「ポカミス」です。そこでExcelを駆使して、部品ごとの機能や形状・寸法などをデータベース化したツールを自分で作成。以降、部品確認に意識を集中する姿勢とともに、ツールのおかげでイージーミスによるトラブルも、なくなりました。
量販店などで、自分が築いた基板が組み込まれた家電品を目にする度に、嬉しさを覚えます。また、自宅のリモコンが不具合を起こした場合には、中を開けて直したりもしますが、その基板を見て「自分だったらこういう配置にするな…」などと、無意識に検証してしまいます(笑)。
JAXA(国立研究開発法人・宇宙航空研究開発機構)のH3ロケットの基板設計にも関わることができました。社会的な注目度も高い国家的プロジェクトへの参画は、民生品とはまた別の晴れがましさや喜びがあります。
カトーレックでは、私たち技術者もお客先に出向く機会も多く、社会人として、さらにビジネスマンとしてのセンスが求められます。「全員営業」が求められている理由は、ここにあります。技術面だけでなく人としての成長も早加速される点も、この会社で働く魅力です。
8:50
出勤
9:00
始業
メールの確認・返信
9:30
基板設計・検討
12:40
昼食
14:00
お客さまが来訪
受託製品の設計方針について会議
16:00
午前に引き続いて設計業務継続
18:00
退社