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2020/03/06

ロケットエンジン燃焼実験について

2020年2月19日秋田県大館市にある三菱重工業田代試験場にて、ロケットエンジンの燃焼実験が行われました。その模様を撮影した動画のURLを下記に添付します。
燃焼実験はロケットエンジンを横置きにして行われました。

噴射前白い煙のように見えるのは、燃料着火までの間、燃料タンクからエンジンまでの配管の燃料供給性を維持するために燃料である-253°Cの液体水素と液体窒素を供給・廃棄しており、それが蒸発したものです。エンジンの噴射はコンクリート製の反射ブロック(斜度約45度)に向けられ、凡そ3000°Cの炎にコンクリートが溶けて黄色い粒子が舞い上がります。1秒間にドラム缶二本分の燃料が消費され、燃焼はおよそ50秒間続きました。炎が消える際に聞こえる金属音は、燃料を送る配管のバルブを閉じる音です。

当社は、H3ロケットエンジンの制御用の基板を三菱重工業から受注しました。H3は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)と三菱重工業などが開発中の次期基幹ロケットです。2020年度に種子島宇宙センターから試験機1号機の打ち上げを予定しています。H3は素材・設計・コンセプト等を見直して、従来型に比べて大幅なコストダウンを図りました。その一つとして、エンジンを流れる燃料の噴射量を調節する仕組みを初めて取り入れました。そのためにバルブの開閉を電動制御で行います。その制御の基板を当社がアートワークから担い、製造しています。
「ロケット品質」が実証された当社のモノづくりが、今後も柔軟性・高信頼性・競争力のある価格を実現したJAXAのH3ロケットをサポートしてゆきます。

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動画URL :
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